千枚漬けは聖護院かぶらを5mm位の厚さに薄く切り、綺麗に丸く並べて木樽に詰めて塩漬けした後に、
樽の上部にある「かぶら」と底部にある「かぶら」をひっくり返して昆布、砂糖、酢、みりん等で味を付けたお漬物です。
明治維新も間近い1865年に、民間で売られていた漬物に手を加えて、京都御所で孝明天皇の為に作られたものがはじめとされています。
京都の物のせいか、漬物としては辛過ぎず、かぶらの甘みも残っていて、優しい味がとても美味しいですね。
この千枚漬けは薄めの味付けの為、他の漬物と違って足が早いと言われています。
では、どの位の期間もつのでしょうか。
そして、傷んだ目安はどういった点でわかるのでしょうか。
それでは詳しく紹介して行きますので、ご参考にしてみて下さい。
「千枚漬け」の賞味期限はいつまで?
千枚漬けが入っているパッケージに賞味期限が印刷されていると思いますが、メーカーに依って多少違うと思います。
しかし、一般的には千枚漬けに関しては、『冷蔵保存で1週間』となっている物が殆どだと思います。
これ程、千枚漬けは傷みやすいのです。
千枚漬けは冬に美味しい食べ物なので、10℃以下になる寒い部屋や寒い地方であれば、冷蔵庫に入れなくても大丈夫ですが、それでも賞味期限は1週間と思って下さい。
千枚漬けは冷凍保存が出来ないので、1週間で食べきるのが一番美味しい期間となります。
その点、東北や北陸、北海道といった極寒土地では、寒い部屋では却って凍ってしまうことがあるので、やはり冷蔵庫に入れて保存し凍らないように気を付けましょう。
「千枚漬け」の賞味期限が切れてから、何日まで食べられる?
千枚漬けは漬ける時の塩分が少ない為、すぐに傷んでしまいます。
かぶらとはいえ、やはり傷んだ物を食べてお腹を壊したりしては大変です。
賞味期限が1週間なら、それを守るのが無難です。
中には、『開封後は3日以内にお召し上がりください』と書いてある物まであります。
もし、1週間過ぎてもシャリシャリとした歯ごたえが残っていて、ツンとした酸っぱいにおいがなければ、その間は大丈夫です。
大体賞味期限後2~3日が良いところでしょう。
歯ごたえがなくなってふにゃっふにゃになっていたり、カビ臭い、異常に酸っぱいにおいがする、といった状態が出てきたら、賞味期限前でも食べるのは止めましょう。
食事中、暖かい部屋に毎食1~2時間置いていた、というようなことがあれば、賞味期限前に傷んでしまうことも充分あり得ます。
「千枚漬け」はどんな保存方法がいいの?冷凍保存には向かない?
千枚漬けは、冷蔵庫での保存がベストです。
何しろ傷みやすいので、食卓にそのまま置いておくのは止めましょう。
特に、冬は部屋を暖かくして食事をするので、先述の通りあまり長く食卓に出しておくのも止めましょう。
その時に食べる分だけをお皿に乗せて出すのが良いですね。
冷凍保存が出来ないか、とよく聞かれますが、これは千枚漬けに限らず、漬物全般が冷凍保存には向きません。
何故なら、漬物に使われる野菜は皆水分が多いからです。
きゅうり、白菜、なす等、皆そうですね。
そのような漬物を冷凍してしまうと、シャキシャキした歯ごたえは無くなってしまい、何だか千枚漬けを食べている気がしなくなってしまうのです。
当然味もかなり落ちてしまいます。
ですから、一度開封した千枚漬けは、ジッパー付きの保存袋やタッパーのような密封性の高い入れ物に入れて冷蔵庫で保存するようにしましょう。
腐った「千枚漬け」の見分け方は?
千枚漬けが腐ったかどうかは、においや歯ごたえでわかります。
千枚漬けの調味料には酢も使われていますが、鼻をつくような酸っぱいにおいや、ましてやカビ臭かったら確実に腐っています。
また、本来のシャキシャキした歯ごたえがなくなり、ふにゃふにゃしてきたら、それも既に本来の千枚漬けではありません。
腐りかけているか、既に腐っています。
千枚漬けは、元からぬるぬるしているので、ねばねばした感じは腐っているかどうかの判断にはなりません。
そして、他の漬物なら、表面に白いカビが生えることがあるので、これでも判断出来るのですが、千枚漬けは元から白いので、白カビで見分けることは難しいでしょう。
ということで、千枚漬けが腐っているかどうかは、あくまで悪臭と歯ごたえがあるかどうかが判断の基準となります。
千枚漬けは賞味期限が切れてからいつまで食べられるの?冷凍保存には向かない?|まとめ
いかがでしたか? 千枚漬けはとても繊細な漬物ですね。
沢庵の様に、ある程度長持ちする漬物とは正反対であることがおわかりいただけたと思います。
薄味で美味しい千枚漬けを食べる為にも、賞味期限は『冷蔵で1週間』と覚えておきましょう。
また、千枚漬けは薄いので、チルドでも凍ってしまう場合があります。
作った方達の為にも、自分達が美味しくいただく為にも、味を落とさないように密閉性のある容器に入れての冷蔵保存を心掛け、美味しいうちに食べ切るように是非心掛けましょう。
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